心の傷を癒すアプローチとは?

認識や反応を決める「脳のフィルター」

以前、首里城を見に観光に行った方が市バスに乗ったところ、
「突然 「スンガーヒンジャー」

とアナウンスがありどこの異世界に迷い込んだかと驚いた!」

と笑い話のように言ってたのを聞いたことがありますが(笑)、これは、あまりに予想外の地名が出たため、目の前の光景と「過去の記憶からの予測」との不一致に一瞬脳が混乱してしまったからです

こうした

「過去の記憶の蓄積」や「価値体系、信念」

を通して、私たちは、目の前の状況(五感で受け取る刺激)を見ています。

さらに重要なことは、こういった「脳のフィルター」を通して、私たちは「自分自身」のことも見ているということです。

トラウマに身体からのアプローチが有効な理由

認識の仕方がこのようであるとすれば、
今不安を抱えている方に対してあるいは過去のトラウマを抱えている方に対して私たちができる事があります。
(※ トラウマというのは、最新の研究によると、過去に辛い出来事だったり恐怖によって起こる深い心の傷によって、「現在の」脳の中(そして身体反応)として起きる現象。)

「東京グールre」という漫画の例で恐縮ですが、主人公の佐々木琲世は、かつて自分が人を喰べる半グールの金木研であった頃の記憶がトラウマとなり、度々ひどい苦しみに襲われます。漫画の初期の方では、グールと人間とのまるで二重人格者のように描かれているのですが、別の見方をすると(人間の)心と(グールの)身体とでバラバラの状態と言い換える事も出来ます

トラウマとは、たんに脳の中で分離がある、だけではなく、心と身体も分離させてしまうのです。
また、トラウマまで行かなくても、過去の失敗や将来への不安で、心と身体が分離する状態に陥る方もいます。つまり、出来事は過去に起こったものだとしても、その時の感情、感覚、身体的な反応を一手に引き受けるのは当然ですが今の身体だからです

これが、癒しをもたらす方法として身体からのアプローチも有効な理由です。

(※トラウマは、原因となった過去記憶に直接アプローチし癒すことがもっとも効果的かもしれませんが、本人の意志がなければお勧めはしません)

また、脳の認識のプロセスで述べたように、五感からの刺激を変えていくことによって、その方の「脳のフィルター」に変化が生じる余地が生まれます

不安や恐怖の原因には自分ではどうすることもできないという「無力感」が潜んでいたりしますので、ヨガ療法では、ポーズの負荷を調整したりインストラクションを工夫する事で、安心感などの心地よさ、自分でもできるという自信などを感じてもらう(相手のエンパワーメントを促していく)ように誘導していきます。

限られた時間の中で最大限の効果を引き出すため、触(アジャスト)聴(インストラクション)味(アーユルヴェーダ)視(チャクラ)嗅(アロマ)など五感からも癒していくのです。

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余談ですがアーユルヴェーダについては、少し前に、ミランダカーさんなどハリウッドセレブの間で、白ごま油を口に含んでうがいをすると、白髪が消えほうれい線が解消する!と言われた「ごま油うがい」が注目されました。

かなりインパクト ! が強かったので、既に名前だけは知っているという方も多いかもしれません

 

不安を感じた時に今すぐ自分でできる対処法

たとえトラウマを抱えた方であっても、あるいはごくごく健康的な方であっても不安を感じた時などに、今すぐにでも自分で自分を癒す方法としては、呼吸の観察がオススメです

例えば、「呼吸が浅いな」、とか「肩回りが緊張してるな」など、良い悪いを判断することはせず、ただ、呼吸や身体の状態を観察してみます

カウンセリングでも、

・相手を判断せず、理解しようとする、

・ただ話を聞く(傾聴)、

・見守ること

が有効と言われますが、それは自分自身に対しても同じです

ただ、「見つめること」も癒しをもたらしてくれます

また、当然ですが皆「過去」の呼吸ではなく、常に「今」現在の呼吸で生きているので、呼吸に意識を向けることは、バラバラになった心と体を「今という時間軸」に繋ぎ留めるための簡単な方法にもなります。

漠然とした不安に襲われたとき、判断することをいったんやめ、ただ自分の呼吸を観察する事をぜひお試しください !

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